レポート

農家の虫や鳥との向き合い方

カメムシは、一般には臭いが特徴的な虫だ。
しかし農家にとっては、もっと深刻な面がある。
昨年はカメムシがとてつもなく多く、早めに吸われた果実は落下し、ある程度成長してから吸われたものは変形や傷となった。
自然界の実が少なくなり、栽培果実が鳥獣の餌食となった。
スマイル農園で最も被害が大きかったのが、イチジクであった。
例年、糸を張っていればほとんど防げていたが昨年は効果なく、最初は人を警戒していたのに、爆竹を鳴らしても逃げもしなくなった。
カラスではなく、ハクビシンでもなく、メジロやヒヨドリ。
メジロは食べ方がきれいで、ひとつずつ食べていくが、5~15ほどの群れで来る。
ヒヨドリは数羽でやってきて、手当たり次第につつく。
傷ついた実は匂いが強く、虫が集まる。
アリを筆頭にカメムシや蛾も。
その虫を食べに別の虫がやってくる。
爆竹、フラッシュ発光装置、糸、超音波、網など、いろいろやった。
ある程度効果があったのは
袋がけ。
全部かけてはいけない。
食べても良いよ、と犠牲をつくってかける。
こうしてなんとか前年比1/5まで収穫できるようになった。
やられることにストレスはそれほどなかった。
対策が楽しかったから(笑)
これなら効くか?と。

仕事をしていて、ストレスはたまらない。
大自然のなかで、ちっぽけな人間が、どうこうしたって出来ることはわずか。
ストレスは人間がつくりだす。
ノルマや目標は人間の都合。
自然相手には通じない。
畑に来ると、雨でも晴れでも爽やか。

農業は楽しい!

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